《MUMEI》

「クロと1on1?」

ヤマが鼻で笑うように言った。

(そういえば、ヤマトさんの1on1は見たことあるけど、クロさんの1on1見たことないな…)

「いいけど、椎名とやればいいわけ?」

「はい。」

「…他に不満あるやついるならやってもいいけど?」

「…」

不満はあるけど、名乗り出るのは恥ずかしいって顔してる。

(…まぁいいか。)

「村木?とか言ったっけ?キーパー入って。」

「…はい。」

こいつ声ちっちゃいな。

「じゃあ僕から攻めるってことでいい?」

「いいですよ。」

ジャージ着てきてよかった。
コーチと言ったらジャージだもんな。

「さ。時間もったいないからさっさとやろうか。」

「…」

(何だこの余裕?…舐めんなよ。)

「ユキヒロ。」

「はい?」

「あいつ何年生?」

「1年です。」

「経験者?」

「はい。中学からですよ。」

「高校1年生にクロが負けるとは思えね〜な。」

(クロさんサイドだぞ?そんな1対1を仕掛けることなんてないだろ。)

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫