《MUMEI》

智嬉は高校時代まで仲よくしていた。同じクラスの浅波理恵華と一緒にずっと高校生活を送ってきた。

「その…根口智嬉さんはどこにいるんですか?」
「俺の居る部屋の隣」
そして、すぐそこにドアがあるので、ゆっくり開けた。

「…紹介終わりか?」
ドアの向こうには、見慣れた智嬉の顔があった。しかも、腕を組んで待っていた。「ごめん、遅くなって」すると、智嬉は瞳の見える位置に行く。

「よぉ、俺は根口智嬉。まぁ、初めてで何も分からないかもしれないけど、俺らは仲間だ。仲よくやってこうぜ」
戸惑いの顔をした瞳。だが、笑顔になった。

「えぇ…陽桜瞳です。これからもどうぞよろしくお願いします。」

ひとまず紹介終わり。
「さて…なんで君らを呼んだか分かるかい?」
「戦いがあるからじゃないのか?」
「そう!」俺は机を叩く。「しかも、同じ能力者同士の争い…何年もの続く、俺の親父も参加して死んだあの戦いだ…」

思わず、顔が暗くなった。「大丈夫だって!後もう2人必要なんだろ!?」

「あ、あぁ…」
その時、窓の外から敵の気配がした。

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