《MUMEI》

「ね、…ねぇ…」


「ん?」


私は徐々に唇の感覚が麻痺してきていた。


既にキスマークは、今の時点で九個目だった。


「ま、まだ、付けた…の?」


「最後の一個。丁度、ベルトの…帯の下とこだから…

外して」


「え?」


「あの時の蝶子は躊躇いなく外したよ」


私は、震えながら、俊彦のベルトを外した。


俊彦のシャツは既にはだけていて、着ているとは言い難い状況だった。


ベルトを外す時、その下のボクサーパンツも見てしまい、思わず赤くなった。


「…どこ?」


「へその近く…そ、そこっ…っ」


私が触れると、俊彦は体をそらせて反応した。


「…付ける、ね」


私は、唇を当てて、力を込めて吸った。


また、俊彦の体がビクビクと反応した。


(もうちょっと…)


「そこっ…もう少しだけ…」


俊彦が私の後頭部を押さえて固定した。


最後のキスマークは、かなりしっかり形が残った。


「…ハァ…っ…ま、だ、何か…」


「俺のパンツ脱がせた」


「え?!」


「早く!」


私は今、俊彦に馬乗りになっていた。


慌てて腰を浮かせて、とりあえず、俊彦の下着に手をかけた。

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