《MUMEI》

「阿久津の弟って聖龍だったの?」

「みたい。」

「どうすんすか?」

「…やるよ。受けてもらえるんならね。」

「でもあいつらじゃ無理じゃない?」

「たぶん。いや無理だね。」

「じゃあ何で?」

「とにかく試合の相手がほしい。」

「でも聖龍はキツくないですか?」

「勝つことを目的とするならね。」

「経験積むってことすか?」

「それもある。」

「あとなんかあんの?」

「あいつら生意気だから負かしてほしい。」

「おい。」

「冗談だよ。」

(半分。)

「まぁ強豪とやる機会なんてないしね。僕がコーチやるからには上目指したいし。」

「…ま。レベルの高いとこで揉まれるのもいいかもしんないすね。」

「だろ?」

メールが来た。

『話してみるけど、わかんないって。』

…だろうね。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫