《MUMEI》
勇気は無くとも下
サトシもその場を去ろうとした。
山田のギターを聞いているのに、耐え切れなくなったのだ。

魔法戦士「どこへ行くのだ。」
サトシ「千葉へ行かなきゃならねぇんだ、おれぁ。」

へへっとテレ笑いをするサトシを山田が鋭く睨んだ。

山田「千葉‥あと十分であそこは揺れ動く。震度‥4が妥当だな。」

サトシは遠くの野を見た。
あそこの時は止まっていた。

サトシ「友達って‥なんだろうな‥。」

ふとこぼした一言にサトシは涙を流した。
海藻が海へ戻っていく。

ザリジュバーン ザリジュバーン
山田「天童よしみ、そのものだ。」

魔法戦士(マジカルファイター)は、ほおにある小さな、しかし深い傷をさすり目を細めた。

サトシはイシブミを見た。
少し研磨すれば石槍になりそうな荒々しい石だった。
サトシはセイントの真摯な態度に胸が打たれたのだ。
しかし、千葉には地震が起こる。
サトシは千葉を恨んだ。
そうかこういうことだったのか。

〜罪を憎んで 人を恨まず〜

サトシは少し大人になった。
セイントにも似たその石の重みをひしひしと感じ、それを静かにふところに入れた。

サトシ「夢を見ていたようだ。これが夢見心地か。」


セイントはマントルに触れた。

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