《MUMEI》
慈しみ
携帯が鳴った。大和からだった。
(まだ起きてる?)
千尋は躊躇いがちに返信した。
(はい。起きてます。)
(俺のこと、ふざけたヤツだと思ってる?)
(そんなことは…ただ目立ち過ぎて…)
(そうかな?普通のつもりなんだけどな。それより千尋、彼氏いるの?)
(いませんけど…)
(電話していい?)
(はい)
話の流れがつかめないうちに返信していた。電話が鳴る。すぐに出る。
「はえーな。千尋のことだからもっと遅いかと思った」
「そうですか?」
「さっきの話しの続きなんだけどさ、俺千尋のこと、好きなんだ、真面目に。」
千尋は言葉が出なかった。
「俺のこと好きになってなんて言わないよ。でも少し俺のこと見ててくれないかな。」
「…はい」
「あーよかった。ちょっとは望みあるってことだよな。じゃ、また明日。」
千尋は心臓が高鳴るのをおさえられなかった。まるで夢の出来事のようだった。
…好きって言われちゃったよ…明日顔見られるかな。
心臓が高鳴るにつれ、顔が赤くなる千尋だった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫