《MUMEI》
一方的な理不尽
「新聞紙どこ?」

「青い籠の中に……」

……つい、いつものくせで七生に答えてしまった。
今はストライキ中だったんだ。

「先輩、野菜洗ってきましたよ。」

安西と神戸が戻ってきた。
「おーあんがと。」

七生が団扇で扇いで二人を歓迎した。

俺が皿や箸を用意している間に七生と乙矢が火を起こしていた。

佐藤と藤田は紙コップが無かったので売店まで探しに行った。

「水道の付近で蛾が沢山死んでましたよ。」

安西はさらりと言う。

「蛾、やだ!」

虫の中で蛾だけは駄目なんだ!

「先輩、女みたいですね。」
神戸が微かに笑った。
何で俺のことそんな嫌うのか……。

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