《MUMEI》

その後3対3等の練習をこなし、体育館の使用時間が終わった。

「だぁ〜疲れた〜!!」

「15分休憩〜。」

「は?」

体育館の使用時間は!!

終わった。

誰も練習が終わったなんて言ってない。

「ランニングで終わり。」

「…マジすか?」

「マジ。」

「…」

黙って外へ。

「…ふざけんな。」

ボソッと言ってんのが聞こえた。

でもそれくらいで妥協はしない。

15分後。

コースを説明。

「じゃあ行ってきます…」

「あ〜待って。」

「はい?」

「両サイド。」

「なんすか?」

「お前ら二人で一位と二位ね。じゃなきゃペナルティ。」

「はぁ!?」

「当たり前だろ。サイドの仕事は走ることだよ。」

「でも!!」

「何?」

「練習後で疲れてるし!!」

「それは皆一緒。わかったら行って〜。」

「…」

渋々走り出す。

「翔太。」

「なんすか?」

「バイクで前のヤツらがズルしないように見張って来て。」

「あぁ、はいはい。」

「マネージャー。」

「はい。」

「チャリで、後ろのヤツらがズルしないようについてってくれる?」

「わかりました。」

僕はタイムを計る。

どれくらいかかるかな。

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