《MUMEI》

それぞれの胸の内、絶望は存在している。

大小違う形ではあるが、
肉体的にも精神的にも限界すれすれで戦っている。

振り返ると孤独を感じながらも、随分支えられてきた。

叔父さんや叔母さん達にも、感謝を込めて母の思い出の残る形見を預けた。


この家の広さにも大分慣れてきた。

閉ざされた空気は重たい。

それでも、

朝には鮮やかな光が照らしていた。

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