《MUMEI》

2月3日。

母の葬儀が行われた。

母の突然の訃報を知り、
多くの母の知人達から参列の申し出があったが、事が事の以上丁重にお断りを入れた。


それでも、増え続ける申し出に特に親睦の深かった方達を急遽、葬儀に参列して頂いた。

オレは遺族代表として母の葬儀に赴いた。


ここ数年続いた家族の訃報。

葬儀の会場は今回も同じ場所。

こんなにも早く、遺族代表になるなんて。


まだ、祖父の1周忌も終わっていない。


哀しみの連鎖から、未だ抜け出せない運命の隙間に、

生まれたての日射しが容赦なく、
オレの泥の様な心中に突き刺さる。

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