《MUMEI》 はやる鼓動は現実世界とリンクし、駐車場に続々と車が止まりだす。 葬儀開始の何時間か前には、母方・父方の一族が介した。 皆が揃う時は決まって悲しい出来事があった時。 この悲しみの果てに、 希望や未来などの言葉は用意されているのか? 終わらない迷走。 1つ言える事は、目の前の建物で母が待っているということ。 始まりの日から数えて日付はそこまで経ってはいない。 ただ、オレには永かった。 オレ達には途方もなく長く感じた。 やっと、母に逢える。 それだけが、 今を生きる意味そのものなのだ。 前へ |次へ |
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