《MUMEI》

珍しく私達は別々にシャワーを浴びた。


「お待たせ」


ギシッ


私は、ベッドに仰向けになっている俊彦を跨いだ。


私も俊彦も、バスタオルを巻いていた。


私は意を決して、自分のバスタオルを外し、床に落とした。


俊彦はそんな私をただ見上げている。


私は、沸き上がる羞恥心を何とか抑えて、俊彦におおいかぶさるように、唇を重ねた。


俊彦の『お願い』は


私が俊彦の体を愛して、自ら繋がる事だった。


普通なら、絶対に応じない事だが、私の為に連日頑張っている俊彦や


落ち込む俊彦を見ていて、私はつい、頷いたのだ。


「…ンッ…フ…」


私が舌を絡めると、俊彦は同じようなぎこちない動きでそれに応えた。


それから、私は、唇を下に移動させていった。


(男の人も…ここ、感じるのかな?)


私は、俊彦の固くて厚い胸板に触れながら、俊彦の胸の突起を


俊彦が、私にするように、舐めてみた。


「…ッ…」


俊彦の体がビクンと反応した。


(じゃあ…もしかして、これも?)


私は今度は軽く吸ってみた。


「だ、いたんだな…」


俊彦は、更に体を震わせた。


(ちょっと、…可愛いかも)

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