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《MUMEI》 毎時、毎週火水木に同じ場所で喘ぐ馬鹿……。 俺はどうしてもその馬鹿を越えて行かねばならない。 フェンスの向こうに今朝見つけた猫が居る。 近所の小学生が段ボール箱に布を詰めて匿おうとしていた。 勝手にすればいいと思っていたのに、妙に掠れた末尾の鳴き声が二郎の泣き声に似ていて全く集中出来なかった。 あんなんで、生きていられるか。 あんなんで、守れるか。 だから越えていく。 俺が守る。 前へ |次へ |
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