《MUMEI》

「おいおい嘘だろ…」

1位で戻って来たのは椎名だった。

2位がユキヒロ。

両サイドがどっちもダメだってのもガッカリだけど、1位が1年の椎名なんて…

ホント頼むわ…

全員戻って来た。

「両サイドと2年。」

「はい?」

「もっかい。」

「は!?」

「同じコースもっかい。」

「ペナルティはサイドだけじゃないんですか!?」

「いや、まさか1年が1位になるとは思わなかったんだよね。」

「だからって!!」

「何?恥ずかしくないの?1年に負けて。」

「いや…」

「これから練習後はこのメニューだから。」

「毎日って…明後日試合なんですよね?今更こんなことやったって、無駄だと思うんすけど。」

「…じゃあ負けるってわかってるからって何もやんないわけ?」

「急にやったって無駄じゃないかって言ってるんですよ!!」

「負けてからスパルタやるよりも今からやった方がいいだろ。どうせやるんだったら早い方がいい。」

「…」

何黙ってんだよ?
図星つかれたからか?

「…早く行こうぜ。」

ユキヒロが言った。

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