《MUMEI》
愛おしみ
気が付くと千尋はいつも大和と一緒にいて、いつも大和を目で追っていた。美紀も聡と付き合い始めたようだった。いつしか千尋は聡ではなく大和と帰るようになり、何かあると大和の陰に隠れていた。千尋は全身で大和を信じきっていた。そんな千尋を大和は全身で守っていた。そんな千尋が愛おしくてたまらなかった。
帰り道、いつも二人は途中の河原に立ち寄っていた。そこで並んで座り、いろんな話しをする。
ある日楽しそうに話す大和を千尋がその横顔を眺めていた。その視線に気付いた大和は言葉を切って千尋を見た。
「ん?何?」
屈託なく聞く千尋に愛しさが込み上げる。大和は千尋にキスした。唇が離れた時大和は
「逃げるかと思った。」
「私、大和ならいい。怖くない。」
思わず千尋を抱きしめる。たまらなく愛おしい。
「苦しいよ、逃げないよ、私。」
千尋は笑顔だった。

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