《MUMEI》 ◇◆◇ 二人が朱雀大路の入口に着いた時、丁度牛車が止まった。 そして中から、花姫が姿を現す。 淡い色の衣を幾重にも纏い、手にはあの花を持って。 銀色がかった長い髪、澄んだ紫の瞳。 「───────」 彼女は二人を見ると、ふうわりと微笑んだ。 淑やかな花の如く。 ◇◆◇ 前へ |次へ |
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