《MUMEI》

「……お早う」

歯ブラシ片手に水道で乙矢に会った。

「なんか、クマ凄いことになってるぞ。」

だって寝てませんから。

「なあ、先生の後に俺のバンガロー入って来た?」

「七生のお守りしてたからそんな暇無かった。」

「ですよねー……」

違う気はしたんですよ。



他は東屋か後輩か……
いや、きっと冗談とか悪巫戯山に思ってくれたに違いよね……。

でも、七生に後ろめたい。


「乙矢……俺さー、罪深いことしたかもしれん。」

「お前が罪作りなのは前からだろう。」

「何だよソレ、意味が違う……」

歯磨きしながらの会話でない。

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