《MUMEI》 張り詰めた空気の中に敵が俺を睨みつけてくる。 窓の外に木があるので、枝の上に立っている。 「貴様…」 「は?」 俺は首をかしげる。 「お前がリーダーだな?」「あぁ…一応そうだが」 「貴様をどうしても殺さねぇと気が済まない!」 よく目を凝らして顔を見ると、額にマークがついている。 「その理由は?」 智嬉が質問する。 「…リーダーの能力が一番高いからだ!!」 「その前に名を名乗れ!」「私は…カルテーニ」 そう叫ぶと、窓ガラスを割ってこちらに向かって来た。机の上にまでガラスの破片が飛び散ってくる。 「何しやがる!」 俺は注意する。 「全く危ないわね…」 隣には瞳がいた。 「時に…リーダーの名は」体勢を戻しながら俺に聞いてくる。 「俺は、夢山滝!」 「滝よ…戦いは好きか」 「正直嫌いだ。だけど、親父から受け継がれた能力者の血があるから、仕方ないだろう」 ベッドの近くに長い棍棒を立ててあるので、それを見つけて取り出した。 「今は…力は小さいかもしれないけど、戦って終わらせるさ。」 「なら、全力でかかってこい!」 俺は戦闘体勢をとる。 前へ |次へ |
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