《MUMEI》
ホットチョコレート
バレンタイン当日。


私は朝、山田家にクラシックショコラを送った。


父と友君には、『二人揃って虫歯になったから』と華江さんから聞いていたので、今年はチョコレートを送らない事にした。


そして、私は『シューズクラブ』にチョコレートクッキーを配達しに行ったが、今回は、本当に店内が慌ただしくて、俊彦には会えなかった。


(よし)


『クローバー』のティータイムが終わり、私は、俊彦に言われた通り


明日馬さんにもらった白いワンピースに着替えた。


それから、厚手のコートを着て、手袋とマフラーも身に付けた。


ベージュのストッキングの上に、俊彦が『どうしても』とこだわった網タイツを履き、俊彦が今日の為に選んだ白いショートブーツも履いた。





(やっぱり、足フェチよね)

毎回、足関連の指定が細かい事に、私は気付いていたが、黙って言う通りにしていた。


足フェチだって、私の好きな俊彦に変わりはないのだから。


そして、私は俊彦に言われたプレゼントと、バレンタインの『準備』を持って、『シューズクラブ』へ向かった。


(う…)


そこには、本日最後の、俊彦のお客がまだいた。


しかも…

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