《MUMEI》 「何で俺には言ってくれないんだ……」 幹裕もショックみたいだ。足元が揺らいでいる。 「転ぶぞ」 俺は空いていた手を結んでやった。 「狡いや」 幹裕が恨めしそうに見た。 傍から見たら大の男三人が輪になってるという奇妙な情景だ。 「幹裕は弟だけど、もう子供じゃないんだよな。」 以前はそう言い聞かせても頭では分かってなかった。 今、幹裕は当時の俺よりも遥かに大人だ。 前へ |次へ |
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