《MUMEI》
失意の果ての流刑地
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僕は株主への損害賠償の他に、元・妻と中島にも多額の慰謝料を支払ったため、最後に残った財産も遂に底をついた。


白金の邸宅や愛車も手放し、無一文の身となった僕は、世田谷の実家に身を寄せることになった。


だがその実家も僕の収入が潰えた今となっては、毎年発生する膨大な固定資産税を賄うこともできず、間も無く手放すことになるだろう。



「いったい……どこまで転がり落ちればいいんだ……。」


――…奈落の果てに行き着く末は………?


くる日もくる日も、僕は途方に暮れる…。

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