《MUMEI》

「お義兄さん――……お久しぶりです…。」


「―――…堀川…。」



かつて社長と秘書の間柄だった男は、ただの義兄弟として僕に向き合っていた。


全てを失った僕に以前のような威光は無く、彼の目の前にいるのは、ただの冴えないバツ1無職男だ。


それに引きかえ、堀川はきちんと身なりを整え、颯爽と僕の前に現れた。



なんだか気恥ずかしく…とても惨めだ…。



できれば避けて通りたかった再開だ…。

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