《MUMEI》
説明
「説明は 私が しよう。」
不意に 背後から 低い声がした。


振り向けば 40代位の 眼鏡をかけた 神経質そうな 男がいた。


「黒の院長。」
院長先生は 言った。


…この人が、黒の院長。

「やあ ノラ博士。はじめまして、かな?」
笑顔を 作ったが 目が笑ってない。


「どういう事ですか?」
ノラは 黒の院長を 睨みながら 聞いた。


「彼は 人間と獣の 間に産まれた、者なんだよ。

普通は どちらかの血が 濃くなって 人型になるか、獣型に なるんだが…

彼は アルビノ種 と言う 特異体質で、ある時間ごとに 人型 と 獣型 の 姿に 変わるんだ。

お互いの 型の時の 記憶はない。特に 獣型の時は、人間らしさは微塵もなかった。」


「そんな…話。信じられません。」
ノラは キッパリ言った。

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