《MUMEI》
一か八か
「オハヨス。」

七生が怠そうにやって来た。顔を洗いに来たようだ。

「……うん」

七生は俺が怒っていた理由とか、自覚してないのかな……。

「タオル貸して」

有無を言わさず俺の手元にあるタオルを使う。

「了承を得てからにしろ」

乙矢チョップが炸裂した。

「イテ!二郎慰めろ!」

俺に抱き着いてくる。

「勝手なやつ……元はと言えばお前が悪いんだろが!

七生の馬鹿!」

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