《MUMEI》
金木犀
秋の訪れを知らせてくれるのは、

いつも

金木犀の香り。

道を歩いていると

風にのって

ふわっとかおる。


「あぁ、また秋が来たんだ」


その甘く澄んだ香りは、

私を優しくさせる。

笑顔にさせる。


でも、


胸が締め付けられて、

ホントは、

泣きたくなる。

空を見上げる。

声にならない言葉を

甘い香りごと

飲み込んだ。


「会いたいな」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫