《MUMEI》

『かっ…こいい、店員さん達ですね〜
びっくりしました!

あの〜、あなたが店長さんですか?』


『村居俊彦と申します。…俊彦と、お呼び下さい』


『はぁ…どうも。
ちなみに、先生の弟さん…は、こちらの方ですよね?』


『どうも〜、和馬です』


『俺に似た顔でヘラヘラするな』


優馬さんは和馬を軽く睨んだ。


「相変わらずだな」


「正反対だもの」


明日馬さんと真理子さんは幸せそうに目を細めたが…

私は、祖父母の俊彦を見つめる視線にハラハラしていた。


『それにしても、靴屋というより、ホストクラブみたいですね』


リポーターが言った後、店内が映し出された。


(確かに…)


私も最初はそう思った。


『せっかくだから、私も一足選んでもらおうと思います!

最近通勤用のパンプス、新しいの欲しくて』


『あぁ、それでしたら…』

『どうぞ、こちらへ』


孝太がリポーターの手を取った。


それから、孝太はリポーターのリクエストに合わせて、三足の靴を選び、履き心地を確認してもらった。


『丁寧な対応ですね〜』


感心するリポーターに孝太は『どうも』と言って、俊彦と交代した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫