《MUMEI》 「決めろよ〜。」 ガッカリした様子を見せ、その言葉で選手たちがこちらをよう促しながらも、 (それでいい!!) そのサインをベンチから送る。 クロは自分の狙いを悟られたくなかった。 (それでいい!!) そのサインを確認すると、 「45オッケー!!」 一層士気が高まった様子で選手たちは応えた。 同じように声が出ていたが、やけになって出している様子は見えなかった。 少し… ほんの少しだが選手たちは希望を見い出していた。 「ポスト右行った!!」 珍しく村木も声を出す。 選手たちは自分のマークに集中しながらも、ポストを意識するようになっていた。 ポストに意識が行くことで、中を固められる。 元々自分のマークにも意識が行っているので、オフェンスとしては抜きにくい。 普通ならば。 しかし、聖龍は違う。 自分の能力に絶対の自信を持っているので、あえて抜きに来る。 聖龍高校のエース45がユキヒロを抜き去りシュートを決めた。 4対0。 差は離れる一方であったが、前程悪い展開ではなかった。 ここまでの展開はほぼクロの予想通りだった。 前へ |次へ |
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