《MUMEI》

「じゃ、じゃあ、これ‥ただの木の棒じゃなかったんだ‥」

でも

シルフィちゃんは

意外と冷静‥。

「驚くんはまだ早いで?」

「ぇ‥」

「その杖はな、フローラ様が使ってはったもんなんや」

「フローラ‥様?」

「この世界で伝説になっとる大魔法使いや」

「ぇ‥で、でも‥そんな凄い魔法使いが持ってた杖が、何で人間の世界に──」

「何かの拍子に2つの世界を繋ぐゲートが開いたんちゃう?」

「ぇ、こっちの世界と人間界って──繋がってるの?」

「世界いうんは1つやない。繋がっとるんはこの2つとは限らへんよ?」

「ぇ」

あたしがビックリしてると

シフィルちゃんは

ニッコリ笑って

身を乗り出してきた。

「まだウチらが知らん未知の世界が──どっかにあるかも分からへんやろ?」

「未知の‥世界‥?」

ほんとに

そんなのが

あるのかな‥。

でも

実際‥

あたしは今

魔法の世界

って所に

いる訳なんだし──‥

だけど

何であたし

この世界に‥?

「あ〜もぉ‥分かんないよ〜‥」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫