《MUMEI》

「ほんとに不思議な所だね、ココ‥」

「だって、魔法の世界やもん」

「あ、そっか──そうだよね」

でも──

魔女とか

魔法使いとかが

当たり前に

空を飛んでて

見た事もない

綺麗なものとか

珍しいものが

たくさん

たくさんあって──

何か

やっぱり

夢を見てるみたいな感じが‥。

ココアの湯気がオバケの形だったり

喋るホウキがあったり

何か

凄い‥。

「──ねぇ魔女さん」

「ま、魔女? え、あたし‥??」

「うんっ」

そう話しかけて来たのは

5歳くらいの

魔法使いだった。

「魔女さんの魔法見せてっ」

「ま、魔法‥っ?」

ど‥

どうしよう‥。

魔法なんて

使える訳ないって‥。

だって

あたしは

人間なんだから‥。

「魔女さん?」

「え、ええと‥」

何か

ヤバいんですけど‥っ。

もし

あたしが

人間だってバレたら‥

大変なコトになっちゃうよ‥。

「‥‥‥‥‥‥‥」

ほんとに‥

どうしたらいいの‥!?

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