《MUMEI》

『オレはアイツらの仲間なんかじゃない』


「───────」

『 行こう、魔法使いくんっ』

(アイツ‥何でオレなんか構うんだ‥‥)

「み〜つ〜けたっ」

「!‥」

「あ‥ごめん、ビックリした?」

「オレに構うなって‥そう言ったはずだ」

「ねぇ」

「‥‥?」

「『仲間なんかじゃない』──魔法使いくん、そう言ってたよね?」

「‥だったら何だ」

「それ、本気で言った?」

「何言ってるんだお前‥」

「だって──‥仲間だから一緒に暮らしてるんでしょ?」

「オレはただ───」

「ねぇ、一緒にご飯食べよ?」

「いらない」

「しょうがないなぁ‥」

「‥‥?」

「それっ」

「‥‥!?」

「どう、元気出た?」

「お前‥その杖‥」

「行こうよ、みんなの所、ね?」

「───────」

あたしと

エリオルくんは

階段を降りて

リビングに向かった。

「──あ、やっとお出ましやな。早よ座り。冷めてまうで?」

「うんっ」

「お前‥」

「ぇ?」

「変な奴だな‥」

「ぇ、変‥?」

変わってる‥

って事なのかな‥。

うーん‥。

「──ねぇシフィルちゃん‥さっき魔法使いくん‥エリオルくんがあたしに『変な奴』って言ってたけど‥」

「結構な褒め言葉やと思うで?」

「ぇ‥?」

「アイツはアイツなりに、アンタのコト受け入れようとしとんねん」

「あたしの‥コト?」

そうなのかな‥。

だといいけど──。

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