《MUMEI》

「──何か楽しそうやなぁ、何しとん?」

「あ、あのね、ドロシーちゃんに魔法教えてもらってたんだけど──」

「あ、せや。アイツはドコ行ったん?」

「お勉強してるんだって」

「そか───」

「あれ、ドコ行くの?」

「森にな」

「森?」

「ほら、食料足りひんくなってきたやろ?」

「じゃあ、あたしも手伝う」

「ウチ1人で大丈夫やて。アンタは魔法の勉強しとき。この前みたいにならへんように。な?」

「う、うん───」

でも

あたし‥

この杖持ってていいのかな‥。

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