《MUMEI》

「──たっだいまぁ! ‥て、アレ‥何か空気よどんでへん?」

「あ、シフィルお帰りデス‥」

「ん、チビちゃん何や様子おかしいなぁ?」

「ご、ごめんシフィルちゃん‥あたしのせいなんだよね‥」

「?」

「闇魔法‥について‥あたし何も知らなくてどんな魔法か聞いちゃって──」

「ソレて、ええと──禁断魔法のコトやな?」

「そう、ソレ‥」

「コイツな、闇魔法にはちとトラウマがあんねん‥」

「ぇ‥?」

「ほな‥こっち来てくれるか?」

シフィルちゃんは

ビックリしてるあたしを

奥に連れ込んだ。

「アイツな‥闇魔法に取り込まれてもうたコトがあんねん」

「取り込まれた‥?」

「光魔法の裏っ側にあるんが闇魔法なんや。つまり──‥」

「何かの拍子に‥光魔法が‥闇魔法に変わっちゃたって事‥?」

「まだちゃんと練習せぇへん内からやったりするからアカンかってんけど──光魔法使うんは難しいからなぁ‥」

「───────」

そういえば

エリオルくんも‥

『!‥何でその魔法を知ってる』

あんなに警戒してたのは‥

そういう事だったんだ‥。

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