《MUMEI》
はじめての依頼
にぎやかな7月の放課後、独り静かな第二会議室に次郎は居た。なぜ第二会議室に居るかというと、第一会議室は先生やら生徒会の人が職員会議やらいろいろと使用するからなかなか中に入れてもらえないからなのである。なので滅多に使われない第二会議室を放課後の間借りているのだ。滅多に使われないだけあって第二会議室は第一会議室の二分の一ぐらいの広さしかない。なので夏になると、クーラーのないこの学校のせまい教室はあっという間に地獄のような暑さになるのだ。
 当然、地獄のような暑い会議室の中に居る次郎は会議室の窓をすべて開け、家から持ち出した二つのちっこい扇風機で暑さをしのいでいるわけであった。会議室の中には五つのつくえといすが置かれている。次郎はそのうちの一つのつくえの上に座り、時計を見つめた。
 そろそろかな?
しばらくすると廊下の方からドタバタと走ってくる音が聞こえてきた。
 「次郎ー!!」
いきよいよくドアを開けて叫んだのは同じクラスメイトである腰寺だった。
 「なんだ腰寺。うるせえな。」
 「喜べ次郎。まちにまった依頼だぞ!」

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