《MUMEI》

「───────」

「ナギ?」

「ドロシーちゃん」

「?」

「あたし──‥」

「──そないにクヨクヨ悩んだかてしゃーないやん?」

「ぇ」

「アンタ、魔女になりたいんやろ?」

「ぇ、何で」

「へっへ〜ん♪ ウチら見習いやけど、一応は魔女なんやで?」

「そうデスよ〜」

「───────」

「ほら、ボケッとしとる暇はないで?」

「うん‥っ」

そうだよね‥。

無駄に出来る時間なんて

これっぽっちも

ないんだ──。

「あたし頑張るっ。頑張って、絶っっ対魔女になってみせる」

「ふふ、その意気込みがあれば大丈夫や」

「?」

「ほな、ウチはゴハン作っとくでな」

「うん、‥ぁ」

「どないしたん?」

「ありがとね」

「‥‥‥‥ぇ?」

「ありがとっ。シフィルちゃんにも、ドロシーちゃんにも、魔法使いくんにも、すっごく感謝してる」

「感謝せなアカンのはウチらの方やで?」

「ぇ‥?」

「おーきになっ」

「ボクからもありがとデス」

「2人共───」

「言ったやろ? 『アンタはもうウチらの仲間や』て」

「────うんっ」

何か

嬉しいな───。

嬉しい‥───。

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