《MUMEI》

「──こんな所で何してる」

「あ、魔法使いくん‥。練習しようと思って──ホウキの」

「どうりで騒がしいと思った」

「ご、ごめんね‥?」

「少しは飛べるようになったのか」

「えと‥ほんとに少しだけ、ね」

「そうか」

「あ‥ねぇ、魔法使いくんも──エリオルくんも魔女みたいにホウキで空飛ぶんだよね?」

「だったら何だ」

「凄いなぁって」

「っ?」

「あ‥ごめん。怒らせちゃったかな‥」

「別に」

「あ、魔法使いくん待って‥!」

「無駄に出来る時間なんかない。お前だってそうだろ」

「ぁ‥」

そうだった‥。

でも───

人間は

ほんとに

魔女になれるのかな‥。

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