《MUMEI》

「──もう諦めたみたいデスね」

「ふぅ‥、危なかったぁ‥」

「バカな真似するからだ」

「ぇ‥?」

「オレなんか助けに戻って来たりしなきゃ」

「ごめん‥。でも、ほっとけないもん」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「ほんとにごめんっ。でもさ、みんな無事だったんだし──ね?」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「──で、どないしょか」

「ぇ?」

「当分、集落には戻られへんやろし──」

「あ‥‥、そうだよね‥」

ソレもコレも‥

元はと言えば

あたしのせい‥。

「みんなぁ、こっち来るデス〜!」

「何?」

「洞窟あるデスよ〜」

「ほんとっ?」

「行ってみよか。──ほら、アンタも行くんやで?」

「オレはいい」

「何言うとん? アンタこないなトコでいたかてしゃーないやん。──ほらナギ、アンタも手伝うて」

「あ、うんっ」

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