《MUMEI》

「‥‥もうだいじょぶデスよ」

「ふぅ‥助かったぁ‥」

また

あたしを

捕まえに来たんだ‥。


「こんな所まで来るなんてビックリしたデス‥」

「あ‥ごめんねドロシーちゃん、巻き込んじゃって──」

「謝る事ないデスよ」

「でも──‥何か連れ回しちゃってるし‥」

「ボクは楽しいデスよ?」

「ほんと‥?」

「ボクは嘘つかないデス」

「ありがとっ」

「向こうにも行ってみるデスか?」

「『向こう』‥?」

「もしかしたら、そっちにいるかもデスよ?」

「うん‥。行ってみよっか」

あたし達は

更に

奥に進んだ。

深い

深い

森の奥に‥。

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