《MUMEI》

「ね、ねぇドロシーちゃん‥」

「?」

「何か‥あたし達迷っちゃったみたいなんだけど──‥」

「みたいデスね‥」

「あ〜もぉどうしよう‥。これじゃ夕方までになんか戻れる訳───‥!?」

「どうしたデスか‥?」

「今‥何か音しなかった‥?」

「何も聞こえなかったデスよ?」

「気のせい‥なのかな‥」

でも‥

何か近くにいるような‥。

「!?」

何か

何か光ってるんですけど‥っ。

もしかして‥

獣とか‥!?

だったら

あたし達

ヤバいんじゃ‥。

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