《MUMEI》

「‥‥‥‥‥‥‥」

どうしよう

どうしよう‥。

あたし

まだ

ホウキでなんか

まともに飛べないのに‥っ。

「ど‥どうするデスか‥?」

「逃げなきゃ‥」

でも‥

あたし──‥。

「!?っ」

ぇ‥?

「え、何!? 何コレっ」

何で

浮いてるの

あたし‥っ。

「──何とか間に合うたみたいやな」

「ぇ‥」

「大丈夫か?」

「あ‥ありがと‥助かったよ〜‥」

「でも、何でボク達がここにいるって分かったデスか?」

「勘やな」

「勘‥?」

「とにかく戻るで。魔法の効力が切れへん内にな」

「ね、ねぇ、この魔法って──」

「ああ、まだアンタは知らんかったんやな。ほな教えたる」

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