《MUMEI》

裏口から

忍び込んで‥

何とか

見つからずに‥

地下牢に続く

階段の前に出た。

「アイツがおるとしたらきっとこの先や」

「でも、真っ暗だよ‥?──ゎ!?」

「炎魔法デスよ」

「へぇ‥」

そっか‥

炎の明かりがあれば

進めるもんね──。

「っ‥」

「何‥?」

「誰か来よる」

「見張り‥かな‥」

「多分せやろな」

「どうするデスか‥!?」

「シィッ」

「〜〜〜〜〜っ!?」

「───────」

「ええか、絶対見つかったらアカンで‥。もし掴まってもうたら──‥」

「‥‥‥‥‥‥‥」

行ったかな‥。

「シフィルちゃん、もう行ったみたいだよ‥?」

「ほな‥ウチが見て来るから待っとき」

「シフィルちゃん‥!?」

「チビちゃん、ナギのコト頼んだで」

「駄目デスっ。危ないデスよ‥!」

「大丈夫やて、ウチに任しとき。絶っ対そこ動いたらアカンで?」

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