《MUMEI》
女村 結末
この呪いが解けるのはー…


「この呪いを解くためには、世羅か、世羅の子の生き血と力でしか不可能………」


母様か、僕のー‥‥。


「あたしはずっと世羅を探していた。
なのにっ、ようやく見つけたと思ったら、…世羅は……死んでいた」


世羅っ!!
何で!?どうして死んだ!世羅っー…!!


「子のお前もいなくなっていたし、…だから、此処を利用したのさ。沙羅」


「でも、今回はちょっと無理そうだ。
また会おう!沙羅!」


蛇々は飛んで、逃げようとしている。


蛇々に続いて黒い球が飛んで行く。


「これだけ教えといてやるよ!言霊術師は聖一族からしか生まれない。
…太陽が光を失う確率でしかね!!
じゃあな!」


それは有り得ないに等しいと?


そんな筈ない。
現に此処にいるのだから





必ず朝は来る


夜はやがて明ける




それが当たり前


朝日が眩しかった


けど


謎は残った。




「ねぇシャラ?あれでよかったの?(五)」


五が問う。


「おれは眠いし…本当にいいのか?金だけ置いてきて(六)」


「いいんだよ…もしかしたら、あの村に男の人が住み着くかもしれないし…さ」


そう、これでいい。
心残りは多くとも。


「シャラさまぁ、これからどうするんですぅ?(四)」


「情報収集かな…」


前に進む度思う。


お供がいるから、今の僕がいるんだ、と。


思えば50年前、
今ここで僕を支えてくれるお供と出逢ったんだ。

複雑な4人の過去。
あの時の記憶が蘇る。
鮮やかに。


「僕達会えてよかったよね」


交錯する思いの中で笑えるのは、


この子達のおかげだから…


女村 終

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