《MUMEI》

息を切らしながら駆け寄って来た洋平達に、新米刑事は驚いた様子で目を丸くした。


「確か君達は…」

「あ、覚えててくれてました?」

「そりゃ、ついこの前会ったし。…あぁ、ごめんね。辛い事思い出させちゃったかな…?」

「いえ…。」


洋平は首を振ると同時に、チラッと美樹の方を見た。

真弓と井上の死を思い出し、少し陰りはあるが、至って普通の表情であることから、まだこの新米刑事との会話の意味を理解してないらしい。
それでも洋平は構わずに会話を進めていく。


「確かに辛いですけど…でもいつまでも泣いてる訳にはいきませんので…。」

「そう…。
あ!それより、何か用事?事件で思い出した事があるとか?」


新米刑事のこの言葉を待ってましたと言わんばかりに、洋平はバッと顔を上げた。
ここからが本題なのだ。


「はい!実はそうなんです!!」


新米刑事は勿論、何も聞かされずただ言われるがままに着いてきた美樹も、驚いた顔で洋平を見た。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫