《MUMEI》

「でも、どうやって逃げ切るの‥?」

「そんなん考えてる暇あらへん‥。とにかく逃げるんや」

「分かった‥」

「行くで」

「うんっ」

あたし達

4人は‥

ホウキで

上空に飛んだ。

「ぅゎ、高‥っ」

「落ちひんように気ぃつけや?」

「う、うん‥っ」

「こうなったら──」

「こうなったら‥?」

「ひとまず隠れる場所を探さな‥」

「あ、そうだよね‥」

「おい、お前」

「ぇ‥?」

「さっきは──‥悪かったな」

「エリオル‥くん? 今‥‥」

「かっ‥勘違いするな。オレはまだ認めた訳じゃ──」

「分かってるよ。でも、気が変わったらいつでもどうぞ」

「‥‥‥‥変な奴‥」

「?」

「何でも」

「──ほな、行こか」

「行く‥?」

「ココにいたかて追い回されるばっかりや。ナギの言う通り冒険でもしながら暮らそうや。な?」

「本気で言ってるのか、お前」

「当たり前やん」

「そうだよ〜?」

「───────」

「エリオルくんはどうしたい?」

「オレ‥‥?」

「一緒に来る? それとも待ってる?」

「そんな事オレに聞くな」

「じゃあ行くって事にしとくね」

「な‥」

「よし‥、行こう‥!」

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