《MUMEI》

それから

あたしは

シフィルちゃんの所に

戻った。

「ほう、珍しいもん拾たな」

「うん。ドロシーちゃんがくれたんだ〜」

「大事に持っとき。何か役に立つかも知れへんしな」

「役に立つ‥?」

「まぁとにかく、なくさんようにな」

「うんっ」

「せや、チビちゃんは?」

「あ、ドロシーちゃんならお花摘みに──」

「花?」

「うん。すぐ帰るからって」

「そか。ほな──ゴハン出来るまで待っとき」

「あ‥ねぇ、エリオルくんの事だけど──‥」

「心配せんかて大丈夫や。アイツは絶対戻って来る」

「うん──‥」

「ほら、アンタがヘコんだかてしゃーないやん?」

「あ‥そうだよね。ありがと、シフィルちゃん」

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