《MUMEI》

薄暗い隣室から、女性のものらしきダミ声が返事をした。


「えぇ、サザエ義姉さん――…

…いえ――…これからは義母さんとお呼びすべきですね?(笑)」



―――…現れた女は……

…花子だった……!



「うふふ――…それは、事が全て上手く運んでからにして。(笑)」


「もぉ、サザエ義姉さんにはお世話になりっぱなしだゎぁ…

…散々相談に乗って貰いながらカツオ君と離婚した私に、新しい男性まで紹介してくれるなんて〜…。」



二人の女は、顔を寄せ合って、卑しく笑った。

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