《MUMEI》

「ナギ、何してるデスか?」

「ええとね、魔法の練習」

「こんな遅くにデスか‥?」

「だって──あたしが一人前の魔女になれば、エリオルくん認めてくれるんだもん」

「そうデスけど──」

「少しづつでも‥変わってきてるよね、エリオルくん」

「そうデスね〜」

「あ‥」

「どうしたデスか?」

「そういえばあの杖‥」

「杖がどうかしたデスか?」

「伝説の魔女さんが持ってた杖だ‥ってシフィルちゃんが言ってたの。だったら、返さなきゃじゃない?」

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