《MUMEI》
再開
「聖…。」

「栄加久しぶりぃ〜まさか、こんなとこで会えるなんて。」

口調が少しきつくなった。

「栄ちん。この人が?」

聖を見つめたまま頷く。

「変わったね聖。」

「そうでしょ。私がんばってかわいくなったの♪」

可愛い子ぶる聖。

「違う!昔はもっと優しかった。」

そのとたんまた顔が見据えたようになる。

「ふん。いいの。私はあんたなんかより昔からモテたんだから。」

「昔はもっとモテてた!」

「うるさい!」

ついカッとなった聖だった。

「おほん。では失礼。」

そのまま聖はドサクサにまぎれて逃げていった仁君を追っていった。

「小渕さんってあの人と知り合い?」

萌ちゃんが聞く。

「私ね、入学式のとき肩ぶつけちゃって、ものすごく睨まれたの。感じ悪って思ってたらクラスが一緒になっちゃって。」

「あんな人、栞は嫌い。」

昼休みの終わりを告げるチャイムがなる。雅ちゃんたちは自分のクラスにもどっていった。

私は見た。栄ちんの頬を涙が伝っているのを。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫