《MUMEI》

「ね、ねぇ、シフィルちゃん」

「どないしたん?」

「闇魔法って、禁断魔法の事なんだよね‥?」

「禁断魔法が‥どないかしたん?」

「あ、あのね、封印って──‥」

「ああ、アレな。闇魔法が書いてあるページにあったんやろ?」

「や、やっぱり‥」

「大丈夫や。あの封印は復活の呪文を唱えん限り解けへんようになっとる」

「で、でもさ、光魔法が闇魔法に変わっちゃう場合もあるんだよね‥?」

「まぁ、何にでも裏表いうんはあるもんやし──」

「裏表‥??」

「魔法は使う者の心次第だ。光を希望だとすれば‥闇は絶望。どちらになるかは自分自身で決まる」

「自分自身‥」

希望と

絶望‥。

「ナギ、フォーク落ちるで?」

「あ、ごっ、ごめん」

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