《MUMEI》

そして、翌日


「今日から新しく入る事になった荒井 純先生」
「仲間になります、荒井純です。よろしくお願いします。」
やっぱりみんなよりも背が高い。

「俺は根口智嬉だ。まぁ…俺の事知りたかったら滝が一番よく知ってるから」
「あぁ、分かったよ」
「私は陽桜瞳です、はじめまして。そちらの事は滝さんからよく聞いています」
(みんななんか初々しいな…)

「滝、測定とやらがあるってんだろ?」

そうだ、前に言ってた事忘れた!
「そうそう…今大丈夫かい?」
「大丈夫かいって…どういう意味だよ」
俺は思わず、ハッとした表情をした。

「ごめん、深い意味はないんだ。さぁ行こうか」
俺は純を引き連れ、地下室へ向かう。この事務所は5階までのビル。だから、俺達が普段いるのは1階なのだ。


「着いたぜ。」
冷たいドアを開くと、大型の椅子と、能力測定機用の機械が置いてあった。

「滝…これは…スゲー機械だな。俺をどうしろと言うんだ?」

「はい、いいから座って座って!」
俺は椅子まで誘導する。そして、別室に入る。

(何されるんだろう…俺…不安になってきたぜ)

装置の電源を入れる。
「今からそのコードを断ち切ってみな!俺はあんたに電撃を与える」

「えぇ!?ちょっと待てよ」
そして、スイッチを入れた。
「グハァァァ!!!痺れる…!」

(もうそろそろ抵抗すると思うが…)

「ごういう事か…やってくれるじゃねぇの」
その時、オーラが放出した。

「よし、来い!」
「ウォォォォーー!!」
見事にコードが切れた。機械ももう、ボロボロだ…

「ハァ…ハァ…」
俺は別室から出る。
「大丈夫か?」
「大丈夫な訳ねぇだろうが… 」

「しかし、強いなぁ!これまでとは…」

「俺もびっくりだ…だから、あの時、あいつを殺せたんだ…」
俺は耳を疑った。
「あいつ?」
「…昔、俺がヤンキーをやってた頃のリーダーの人さ」

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