《MUMEI》

夜が明けて

また

朝が来た。

「‥‥ふぁ‥」

って‥‥

「今何時‥っ!?」

あっちゃ〜‥

完璧寝坊だぁ‥。

「あれ、ドロシーちゃん何作ってるの?」

「あ、起きたデスね〜」

「あ、ごめんね寝坊しちゃって‥」

「疲れてたデスね〜」

「?」

「シフィルが褒めてたでデスよ〜」

「シフィルちゃんが‥? あ、それで‥その大鍋の中身って──」

「チョコレートを溶かしてるデス」

「チョコレート‥?」

チョコレートって

こんな色してたっけ‥。

「どうしたデスか?」

「あ、ええと‥そうだ、手伝おうか?」

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